径 約13,2cm
蓋をした時の高さ 約8,5㎝

二代村瀬治兵衛
昭和2年(1927)生まれ。
魯山人の器を手掛けた初代治兵衛から
昭和51年に二代目を襲名。

暖かくおおらかな木の丸み。
装飾を排したフォルムと、
手に触れる部分だけに僅かに黒い下地の現れた
自然な姿が美しい。

蓋のツマミの内側と
高台の中だけに施された、荒々しい削り跡は、
「斫る(はつる)」
と表現されます。

確かに、「削る」では
この造形の表現には弱すぎですね。

工事現場などで、コンクリートを粉砕することを
「ハツる」といいますが、
このざっくりした鑿あとも現場感があります。

お椀の身部分、
高台内も「ハツ」ってあり、
朱の漆を掛けずに残された黒漆が効いて
とってもお洒落です。

根来は、元々
素朴な朱漆のお寺の什器が
長い間使われることで、
頻繁に手に触れる部分の朱漆が摩耗して
下地の黒漆が「出て」しまった塗りものです。

根来感を出すために、
不自然に、朱から黒漆が顕された「根来風」の器は、
とてもいやらしいと
私は感じます。

この二代治兵衛の作品は
全く、その「いやらしさ」がありません。
本来の「根来」が
しっかりと腑に落ちていた方なのでしょう。

4客 共箱
《お買い上げありがとうございます》

身部分、高台内