22,8 ×21,2㎝四方
高さ 約30,5㎝
江戸時代
□
強烈な画。
鮑・巻貝・二枚貝・帆立貝など様々な貝が
グロテスクなまでに大胆に描かれています。
それぞれの大貝からは無数の波が起こっています。
「起こる」というより
《生えている》みたい。
横に長く伸び、粘り気を感じさせる波の姿は
有名な、雪村の呂洞賓図(大和文華館蔵)の波を思わせます。
こんな絵を描くなんて!
所謂、泥金(どろきん)と呼ばれる
質の良くない金泥で蒔絵されていますし、
地塗りも上等ではありませんが、
この作品に関しては
そんなことはどうでもいい。
そう思わせてくれる独自な圧巻の画世界。
貝は、古代ではお金の代わりに使われ
財力・富の象徴です。
貝たちから生える生きた波は
ますます富を引き寄せる触手なのかもしれません。
描く面の広い重箱だからこそできた
クレイジーな世界。
下にいくほど深く
上にいくほど浅い段になるのは
古い重箱のスタイルです。
内は朱塗りの金縁。
所々に傷みがございます。
図替わり替え蓋付
被せ蓋のオリジナル外箱付
《お買い上げありがとうございます》

蓋

替え蓋

キズ部分

内側画像

外箱。

上から被せる外箱が、一番古いスタイルです。一番下に空いたところは、替え蓋を収納するスペース。