径 約24,8㎝
高さ 9,5㎝
江戸時代後期

非常に変わったデザイン、非常に手の込んだ絵付の作品です。

内側の見込みには、
羽根を広げる一羽の鳳凰。
長い尾羽がぐるぐるとうねり、
周囲をを丸く形成しています。
鳳凰の体には白い顔料が乗せられ立体的です。
白の上に青が滲んでいますが、
このような絵付けは、滅多にありません。

内側の壁面は4つに区切られ、
対面する2面づつ、同じ模様が描かれています。

地紋は、非常に細かな紗綾型と雲文が、
金でべったりと描き尽くされています。
凄い技術と労力!
その下地に、一面は薄く朱を掃こことでピンクゴールドに見え、
もう一面は極薄く緑を掃くことで、
ホワイトゴールドのようにみえています。

窓の枠や絵を区切るラインは、
まるで上等な唐木で作られた建具の枠のように描かれます。

マットな質感の顔料がべったり塗られた鉢の外側は
一見金属のようです。
6つの窓が抜かれ、
鳳凰と龍が交互に描かれています。

全体的に、抑えた色使いで、
非常に手に込んだ絵付けを施した作品。
これ見よがしでない、ハイクラスの豪華絢爛意匠です。

高く形成された高台の
太いタコ唐草模様は、
この作品で唯一の染付。
密な色絵と対照的な豪快さが、
素晴らしいアクセントとなっています。

この作品は裏もスペシャルです。

二重高台の真ん中の模様は
「乾」。
清朝乾隆帝の時代の焼物をお手本とした
幕末期の伊万里に多いマークです。
その周りには、一対の龍と宝珠が描かれています。
滅多に裏には絵は描かれないんですが、
この作品は、裏にも手を抜いていません。

表の見込みの鳳凰に呼応して描かれたものと思われます。
おそらく、オーダーメイドの作品でしょう。

裏側、高台に鉄らしきヨゴレが焼き付いています。
画像でご確認ください。
《お買い上げありがとうございます》

縁の一部分の色が剥げています。

裏汚れ部分