径 約7㎝
高さ 約7㎝

菊の花の一つの大きな特徴は、
その、肉厚な花弁の動きのある姿。

この棗は、
そのぽってり感が、これでもかと表現されています。

鎌倉彫は、
朱漆を塗っては乾かし、
塗っては乾かしを繰り返して厚い層にし、
それを彫って文様を表した、
古い中国の技法《堆朱/ついしゅ》
が元になった工芸技法です。

堆朱は宋~元~明~清と
脈々と中国で作られた贅沢品の極みの一つ。
日本にも至宝として渡り、伝来しています。

漆を塗り重ねて層にするには、
非常な手間と時間がかかります。

更に、手間ひまかけて作った層を
「彫る」時は、
一発勝負。
超絶な技巧で作られています。

この、堆朱に似せて、
時短で作るのが鎌倉彫。

木地を彫って成形し、
下地に黒漆、
上に朱漆を塗って、仕上げます。

堆朱は、
重ねた漆の層の断面の美しさが見どころですので、
大抵直線的に彫って装飾されます。

一方の鎌倉彫は、
堆朱の簡易コピー製品として出発しつつ、
《彫》ることによる凹凸の大胆な造形の美へ、
見どころが変わっていきます。

手に触れることの多い出っ張った部分の
表面の朱漆が剥げ、
下から少しだけ覗く黒漆も、
作品に味わいを加えています。

この作品は、
鎌倉彫の大胆な表現を存分に発揮させ、
咲き乱れる大輪の菊の花で、
棗をすっかり覆った意匠。

菊の花が非常にリアルです。

お尻の辺り、
丸いフォルムは、あえて削り跡を残していて、
鎌倉彫であることを、魅せています。

底に「岳」とも「五山」とも見える印銘がございます。

内側と合口は黒漆塗り。
内側には茶杓があたって擦れた使用感があります。

時代箱付

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鎌倉彫菊棗

真上から