長 約18,5㎝
剣先櫂先・丸撓
逆樋・一本樋(または薬研樋か)
蟻腰・中節
二刀

三室戸和光
みむろとまさみつ

天保13年(1842)~大正11年(1922)
幕末~大正期の公卿・子爵
明治38年(1905)~大正11年、伊勢神宮大宮司

箱の蓋裏に自筆の歌が記されます。

「志つかなる なぎさの波にみるかげも
よゝにかはらぬ和哥の浦松 和光」

非常に質実剛健な茶杓の印象です。
竹は厚く、樋が深い。
ご神体の鏡を思わせる強く大きな眼。

対照的に筒は細くエレガントで、
花押の下に表皮の樋を残した景色を持ち、
箱の底裏隅が僅かに面取りされています。
繊細な作りです。

花押は、
「和」の文字に「光」の上部分を合わせた造形でしょうか。
自然な姿に、由緒ある家系が現れているように思われます。

世の中のトップが徳川将軍から、天皇家に移った大激動の時に
青年貴族として生きた方の詠まれた「萬歳」。
持つ人によって、
汲み取る意味の深い茶杓と存じます。

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三室戸和光茶杓