口径 約11㎝
高台外径 約5㎝
高さ 約8㎝

仁阿弥道八
天明3年(1783)~安政2年(1855)
江戸時代後期~末の京焼の名陶工。
楽焼・色絵・青磁など、
様々な種類の焼物を製作することができる非常に高い技術と、
芸術性を兼ね備えています。
紀州藩・高松藩・薩摩藩・角倉家など、
様々な御庭焼の窯を任されました。
東京国立博物館をはじめとする、
全国の美術館に、その作品が所蔵されています。

楽茶碗は、窯から出す時に金属製の道具で、
内外を挟んで引き出しますので、
その挟み跡が残ります。
本作品は、
その挟み跡の下の釉薬が薄く、
ぼんやりと山のような景色を見せています。

その山を正面に茶碗をひっくり返すと、
高台の脇に
「仁阿弥」
と、箆で切り彫りした銘が記されます。
ですので、この山の景色は、
意識的に釉薬を薄くして現わされたのでしょう。

見た目よりも手取りの軽いのが、
良い茶碗と言われます。
半泥子もそう言っています。

この茶碗を手に取ると、
それが実感されます。
上に向かって薄く成型され、
心地いい手取り感、軽やかです。

少し絞められた胴、
窄められた口縁、
端正で優美な姿。

内底に広い茶溜りがあり、
縁壁との境目にはっきりと段がつけられています。
その角の部分は釉薬が流れ落ちて自然と薄く、
三日月のような弧を描いています。

美しい三日月です。

高台内の土を反時計回りに
ぐぐぐっと削り取った痕に、
少しだけ縮緬皴があるのも良い姿です。
畳付は平らでなく、少し不安定です。
それも良い感じです。

共箱
古更紗の仕覆
仕覆に傷み虫食いがございます

¥300,000
消費税・送料込

◇お問合せフォーム◇
◆お買い物の流れ◆

◇営業予定◇

◇facebook◇

仁阿弥道八作黒茶碗



  


「仁阿弥」

 



  
仕覆虫食い・傷み
 
箱内・裏

蔵番貼札