本紙 27 ×24㎝
軸装 139,5 ×37,8㎝
紙本墨画

浅川伯教
(あさかわのりたか)
明治17年(1884)~昭和39年(1964)

山梨県生まれ。
教員として渡った朝鮮半島で、朝鮮の民衆文化、芸術の美に気づき、
深く愛し、研究し、日本に紹介した第一人者。
それまでも日本で高く評価されていた、高麗青磁などの王宮の文物だけでなく、
一般庶民の生活に根差した白磁・染付の壷や皿、
家具・木工品などの素朴な美は、
この方と弟の巧氏によって発見され、
交友のあった柳宗悦によって、不動の地位となりました。

下膨れた優しい丸みの壷が、
色紙の画面いっぱいに描かれます。

絵として、見栄えよく描こうとしているのではなく、
「好きで好きで堪らない壺を描いて残したい」
丸壺への愛情が、限界まで余白をなくしてしまった感じです。

彫刻家を志していた伯教の筆は素晴らしく、
壺の輪郭はたったふた筆です。
薄墨を重ねることで、
優しい立体感があります。

高い波の向うから昇るお日様。
波間を飛ぶ海鳥。
くるっとのの字を描く波頭と大きな飛沫の粒。
伯教のあたたかな眼差しが、
そのまま表現された作品です。

本紙の下側に僅かな傷みがございます。
(古物商は「虫が舐めた」と表現します。
「食べた程はっきりした欠損でなく、舐めて溶けた」感じなんです)
他に、本紙左際に汚れた部分がございます。

画像でご確認ください。

そう遠くない数年来に、
色紙から軸装された感じの軸装です。
誂え無地箱

¥110,000
消費税・送料込

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浅川伯教筆壺図


傷んでいる部分
 
墨画を引き立てる、美しい天地一文字裂・軸先木製
 
あまり上質な木ではありませんが、誂えて作られた箱です。