口径 約12,2㎝
高台径 約4,7㎝
高さ 約6,5㎝
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野村得庵
二代野村徳七
明治11年(1878)～昭和20年(1945)
27歳で家業の両替商を継ぎ、銀行・証券会社を興し、
野村財閥を築いた大実業家であると同時に、
この時代の大茶人の一人。
茶道に入門したのは36歳。
茶号「得庵」は、
孟子の「君子欲其自得之也」に由来するそうです。
当時相次いで行われた、大名や素封家の入札会で、
茶道具の名品を破格の値段で落札、蒐集し茶会を催されました。
正式な茶会だけで、502回であったそうです。
京都の別邸・碧雲荘は現在重要文化財。
小川治兵衛作庭。
いうまでもなく、
野村美術館は、得庵翁の収集品の美術館です。
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掌に添う丸っこい可愛い形の茶碗に、
呉須で竹の一枝、鉄で虎が描かれます。
「停雲」と添えられます。
豊島停雲は、明治11年(1878)～昭和12年(1937)、
新潟生まれ・名/禎吉。
京都市美術工芸学校絵画科で、竹内栖鳳らに学び、
野村家の専従画家として活躍した画家で、
代表作は、碧雲荘大書院の絵画装飾（昭和3年）。
得庵さんは寅年でいらっしゃったので、
誂えた様々なお品に虎のモチーフを使われています。
猛々しい虎ではなく、大抵張り子の虎です。
本作品にも、口を開け、振動で首を振る張り子の虎が描かれます。
「停雲」と書かれた隣の花押は、益田鈍翁さんの花押に非常によく似ています。
私の欲目かもしれません。
作品は、横に面取りした箆線が重ねられて成型され、
可愛くてかつキリっと精悍なフォルム。良い出来です。
さすが永樂善五郎です。
内箱蓋表右上に、
分銅型の枠内に「碧雲荘」と書かれた焼印有。
蓋裏に
「もろこし」
得庵花押
「もろこし」って何でしょう。
平安時代に、中国のことを「もろこし」とも呼びました。
虎は日本に生息せず、《異国→もろこし》の珍しい生き物。
そんなニュアンスでしょうか。
無疵ですが、
やや汚れがございます。
箱にも傷みがございます。
共箱
¥60000
消費税・送料込
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蓋裏/ もろこし 得庵花押
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