胴径 約9,2㎝
高さ 約5㎝
江戸時代前~中期
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幅広い棗いっぱいに描かれた、
萩、菊、芒の秋の花々。
萩の一枝が側面の下から、器をぐるっと半周して、
また、下に向かって花房を垂れ、
もう一枝、長く長く甲を巡って、
向こう側面のほとんど底に近いところまで伸びています。
花弁の重なりを、金を重ね盛って描いた花と、
蒔き残すことで輪郭を表した、二輪の重厚な菊の花が手前に配置され、
空間のバランスが心地良いです。
主役の花たちに添えるような繊細な芒。
一つの絵画作品で、棗をラッピングした、
そんな感じです。
驚くべきは、
蓋を閉めると見えなくなる合の重なりにまで、
表面と同じ図が蒔絵が施されていること!
これはめったにない趣向。
更に、蓋裏にまで、画は繋がっています。
更に更に、底にまで繋がっています。
こんな蒔絵の棗、見たことがない!
時代を経て現れた木目によって、
この棗の木胎が樹の芯部分から成型されたことがわかります。
贅沢な材料取りです。
よく見ると、
合の重なり部分の蒔絵は、微妙に絵が違っています。
素晴らしい遊び心!
伸び伸びとした秋草の描き方は、桃山の蒔絵に通じます。
金粉が平面的でないのも、時代が古いことの現れです。
蓋は完璧にピッタリと閉まりません。
小傷み、擦れはございますが、
損傷個所はありません。
時代箱
¥100000
消費税・送料込
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蓋裏
本体底裏面
本体内
底から見たところ