一番大きな部分口径 約12,5㎝
一番高い高さ 約10㎝
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大谷心斎(尊由)
明治19年(1886)~昭和14年(1949)
浄土真宗本願寺派第21世・大谷光尊の四男
本願寺執行長・管長代理などを歴任
第一次近衛内閣で、拓務大臣
西本願寺内で「文如忌茶会」を主宰
「光悦会」の三代目会長を務める
大谷探検隊を財政面で援助
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「東の益田鈍翁、西の大谷尊由」と称えられた大谷心斎。
昭和10・乙亥年(1935)、
本阿弥光悦三百年忌記念大茶会が光悦寺で行われ、
恩賜京都博物館では、光悦展が開催されました。
本作品は、その時に作られた光悦写し茶碗の一つ。
形から、加賀光悦写しでしょう。
ちなみに光悦会の二代目会長は益田鈍翁さんです。
非常に良い出来です。
口縁はやや厚手ですが、胎土は薄く、
大きいのに手取りが軽いです。
迷いのない冴えた箆跡が側面全面に施され、口縁も変化に富んでいます。
手が加えられた跡がたくさんなのに、全く煩くありません。
高台から底へ平らに広がる境目に、ぐるっと線が一周彫られています。
お茶道具における美意識が非常に高い。
キメるべき部分がキマっています。
使用された形跡が全くなく、
箱の内側に経年の変化がなく、墨書きもぴかぴか。
箱の外に掛けられた紐の跡がありますので、しまわれたまま、
一度も開けなかった感じです。
箱蓋表に、
「光悦写 茶碗」
蓋裏に
「光悦翁三百年忌記念
尊由(花押)
乙亥之秋」
と心斎さんの墨書き。
綿入り包布付
¥220000
消費税・送料込
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箱表面にシミが出ています