約23,2㎝四方
高さ 約3,5㎝

神坂雪佳
(かみさかせっか)
慶應2年(1866)~昭和17年(1942)
京都生まれ。
十代で四条派の日本画を学び、23才から装飾芸術の道に。
琳派に傾倒し、琳派の技法を取り入れたモダンな作品の図案を手がけました。
装飾芸術文化を近代日本に確立させた立役者です。
皇室の調度の図案も制作しています。

約15,6四方の底面から、斜めに広がった縁を持つ漆拭の四方盆に、
雪佳が墨で椿を一輪描いています。
琳派特有のダミダミで花びら全体をドーナツ状に一筆に描き、
描き残した真ん中に、少ない筆数で蕊を表現しています。
対角の右上に「雪佳」の落款と花押。

高台は、外の高さ約7㎜、幅約1,4㎝で幅広です。

箱の蓋表中央に、
「神坂雪佳先生畫 四方盆」
蓋裏に、
「大正甲子穐月 平野家(平野家朱文方印)」と墨書きされ、
共布にも同じ印章が捺されています。

この年は大正13年(1924)、雪佳59才。

雪佳は、大正4年に京都御所で行われた大正天皇御大礼に際し、
様々な品の図案制作・監督を京都市から任命され、
大正7年には正七位に、11年には従六位に叙せられています。
皇室関係の調度・装飾を多く制作し、押しも押されぬ名士でした。

箱書き・共布から推測し、
本作品は、雪佳に依頼して四方盆に絵付けしてもらった素封家が、
家名を記した箱を誂え家蔵されたお品でしょう。

擦れが全く見当たらず、ほぼ未使用品と考えられます。

漆自体にはムラがあり、いかにも工芸品のテイストです。
それがまた、《図案家・雪佳》の作品らしく、好ましい様子です。

共箱(汚れがございます)・共布
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神坂雪佳画四方盆
落款花押
  
シャープなフォルムです

裏面

 
蓋表/裏
 
箱裏/内

紐に傷み・汚れ

包布