長 約17,7㎝弱
剣先型櫂先・丸撓
本樋・一本樋
直腰・中節
二刀

池田瓢阿
初代/明治14年(1881)~昭和8年(1933)
二代/大正3年(1914)~平成15年(2003)

益田鈍翁の依頼で、名物道具の籠の写しを制作し、
その出来の良さから《瓢阿》の名を鈍翁さんから賜った人。

この茶杓の姿から、銘の「紅葉」の由縁を見出すのは難しいのですが、
高原杓庵が昭和29年に作った《茶杓三百選》第二篇の82番目に、
松平不昧公作の茶杓、銘「紅葉」が掲載されています。
モノクロの写真ですが、剣先型に削られた櫂先の下向かって左側に、
わずかに黒い景色がみえていて、
それが、本作品と同じ位置です。
また、節部分の下の出っ張りの上下に、ぴっぴっぴと斜めの筋がはっきり見える点もよく似た感じです。

説明文によると、不昧さんの「紅葉」は寸法五寸七分。
本作品とほぼ同じ。

ただ、不昧さんのは煤竹で、「節下のソギ目をのこす」と書かれていますので、
この点は本作品と大きく異なります。

瓢阿が名物の茶杓を写す時は、「~うつし」とはっきり記します。
本作品は、不昧さんの「紅葉」にインスパイアされ作ったオリジナル茶杓と考えるのが良いでしょう。

櫂先の小さな景色と節の姿が、
不昧公の「紅葉」にとても良く似た竹を見つけ、「紅葉写」を作り始めた瓢阿が、
節下の竹があまりに美しくて削ぐことを躊躇い、
わかる人にだけわかる銘をつけたオリジナル茶杓とした、とか。
妄想します。

さすがさすがの、美しい出来。
切止の切断面の見事なこと!
ため息が出ます。

筒には、大変美しい、変化に富んだ竹が使われています。
自然の中でできた景色ではなく、
何かの用途に加工され、経年変化でできたと思われる縞模様。

箱に、何かに使われていたと思われる味わい深い鹿皮紐が付けられています。
筒に使われていた竹と同じ出自かも、なんて、また妄想します。
蓋甲は甲盛です。

共筒・共箱
¥120000
消費税・送料込

高原杓庵
明治28年(1893)~昭和50年(1975)
本名/ 慶三
大阪毎日新聞社で文化面を担当。
退社後白鶴美術館に勤務。
茶杓研究第一人者で権威。
昭和28、9年に刊行した私家版「茶杓三百選」は、現在も茶杓を愛する人のバイブルです。

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池田瓢阿作茶杓「紅葉」





池田瓢阿作茶杓「紅葉」

池田瓢阿作茶杓「紅葉」  

池田瓢阿作茶杓「紅葉」
箱側面の接合が弱くなっています
  
箱内/ 箱裏
  
蓋裏/ 桟