大 縦約24,6 ×横約25,5㎝
高さ 約3,2㎝
小 縦約23,4 ×約24,3㎝
高さ 約2,7㎝
江戸後期~明治
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硯蓋は、
文字通り硯箱の蓋を裏返したように、
縁の低い、方形の塗りものです。
茶懐石の席で、肴を盛る器です。
お菓子を盛っても、
何を載せても良いんです。
直接手渡しせずに、
手の込んだ細工の器に載せて差し出し、相手のお手に取っていただくと、
優雅な所作となりますね。
本作品は、
本金を使った見事な蒔絵によって、
群れ咲く撫子を描きます。
一番大きな八重の撫子の花弁は
金に銀を混ぜた青金。
他の花たちも、花弁の先端は青金で、
中央部分に向かって黄金が濃くなるグラデーションがかけられています。
美しい表現です。
花弁の輪郭は、
細く細く塗り残すことによって
下に塗られた黒漆が形を与えています。
髪の毛よりもずっと細いその塗り残し線!
超絶な漆芸技術。
金に金で葉脈を表した葉の表現も、
葉の重なりを塗り残すことで表わした表現も、
見事としか言いようがありません。
写実と美の世界のはざまの立体感です。
全体に、小アタリや小傷がございますが、
ご使用・鑑賞に差し障りのある程度ではございません。
大きな盆には、下から8㎝程の位置に、
横に10㎝位の断紋がございます。
仔細画像でご確認ください。
正面から見ると、ほとんどわからない程度です。
裏面は梨地です。
時代箱付
¥60,000
消費税・送料込
大盆
大盆蒔絵部分と断紋拡大
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小盆
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