本紙扇面縦幅 約15㎝
最大横長さ 約46,6㎝
最小横長さ 約19,2㎝
軸装 約99 ×60㎝
紙本

山田無文
明治33年(1900)~平成元年(1989)
妙心寺霊雲院住職、花園大学学長、
禅文化研究所所長、妙心寺派管長を歴任、
花園大学名誉学長

「和敬清寂」の内の【清寂】。

無文さんの書の扇面は珍しく、
書そのものもおとなしい姿ですね。

一緒に手に入れた資料から、
大変な心痛を受けた交友のあった方に、無文さんがこの「清寂」を書いて送られ、
それが軸装されたお品と推測されます。

人生には苦しいことが多いです。
一生懸命やっているのに、思わぬ結果になることがあったり、
努力が実らなかったり、気持ちが伝わらなかったり、
自分の力ではどうにもならない不幸に見舞われたり。

そして、
その何百倍も素晴らしいこともやってきます。

無文さんは、その僧堂での講話を文章化した「臨済録」の中で、
心は映画館のスクリーンのようなものだとおっしゃっています。
人生に起こることは、
白いスクリーンに映る映画のようなもので、
終わってしまえばもうそこにない、と。

それにしたって、
辛いときは本当に辛い。
そんな時に、逃げずに静かに自分と向き合うことは、貴重な経験です。
良い作品は友として、黙って寄り添ってくれます。

教えを伝えるための無文さんの作品はエネルギーに満ちていますが、
本作品は、深く傷ついた人の精神に寄り添う無文さんの、
デリケートな心遣いが伝わります。
普通の四角い紙では、硬すぎる。
柔らかなアールのかかった扇面が理屈抜きにやさしいです。

共箱

¥35000
消費税・送料込

シミや汚れはなく良いコンデイションですが、
本作品は軸装が少し歪んでいます。
掛けると下が少し捻じれます。
作品を贈られた方が感激して大急ぎで軸装に出し、
無文さんに箱書きを依頼したのではないかしら。

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山田無文筆清寂

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