口径 約12,3~12,5㎝
高台径 約4,2㎝
高さ 約5,8㎝
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北大路魯山人
明治16年(1883)~昭和34年(1959)
京都の上賀茂神社の社家に生まれながら、
生まれた時にすでに家庭の無い、過酷な幼少期でした。
養子に出された家の家業を手伝いつつ、書を独学し世に出、
扁額の製作を通じて得た、富裕層・芸術家などハイクラスの社交から、
東京で古美術商を営み、その客をもてなす為の「美食倶楽部」を発足。
自ら使うための器製作を始めました。
人間国宝の認定を断った人です。
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瀬戸の肌に全体に白釉を施した上に、
口縁から中心に向かって鉄絵で太線を描いています。
猫の尻尾が集まっている、そんな感じです。
太線と太線の間の空間に、呉須で細い線を加えています。
外側は、鉄絵の太線はさらに太く濃く、隙間狭く引かれます。
力強く生き生きした筆致。
呉須の細線にも勢いがあります。
全体に施された白釉が、口縁や高台付近で擦れた箇所があり、
好ましい景色を見せています。
カッチリしすぎない、手仕事感が覗き、絶妙です。
やはり魯山人天才。
粗野で、エネルギッシュで、アピールのない、かつ可愛げもある作品です。
キリっと成型された高台内に「ロ」描き銘。
口縁に漆によるホツ修復部、漆によるホツ修復が取れてしまった部分、
やや大きめのホツがございます。
箱無
¥90000
消費税・送料込

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裏

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白矢印が漆による修復部分・オレンジ矢印がホツ部分

ややこしい疵部分拡大
