口径 22,5㎝
底径 約20,1㎝
高さ 約3,7㎝
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渡辺喜三郎
初代/ 弘化元年(1844)~大正10年(1922)
二代/ 明治2年(1869)~昭和18年(1943)
三代/ 明治43年(1910)~昭和61年(1986)
益田鈍翁さんを中心とする近代経済人数寄者が
大変ご贔屓にされた東京の塗師。
西の宗哲、東の喜三郎と称されます。
室町時代から続く京都の塗師の家系。
職人に徹し、作家として活動しませんでした。
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本作品は、一枚の材から刳り出した、
木目の美しい盆。
盆の面と立ち上がりの側面外側に、
非常に細かな間隔で
同心円が彫り込まれています。
上から見ると、
底面に彫り込まれた輪線は、
気が遠くなるように細く、
しかも同じ間隔です。
AIで機械をコントロールする時代ではありません。
全て人の手による高い技術力の成せる仕事です。
人の手の、極限の技術で施された彫と、
ひたすら美しい木目を見せる側面の表情との対比。
喜三郎の高い美意識と、
それを現実化する超絶技巧の作品です。
裏面は底面が木目で、側面が糸目彫。
なだらかな立ち上がりのアールも、
縁の上部エッヂがキレッキレなのも
見事な造形です。
裏の真ん中に《喜》の漆銘。
縁左下に〈浩一〉の彫印銘がございます。
〈浩一〉に関しては、不明です。
共箱
¥80,000
消費税・送料込