本紙 約11,8 ×19,7㎝
軸装 約111,3 ×39,3㎝
紙本

野村得庵
二代野村徳七
明治11年(1878)~昭和20年(1945)

27歳で家業の両替商を継ぎ、銀行・証券会社を興し、
野村財閥を築いた大実業家であると同時に、
この時代の大茶人の一人。

茶道に入門したのは36歳。
茶号「得庵」は、
孟子の「君子欲其自得之也」に由来するそうです。
当時相次いで行われた、大名や素封家の入札会で、
茶道具の名品を破格の値段で落札、蒐集し茶会を催されました。
正式な茶会だけで、502回であったそうです。
京都の別邸・碧雲荘は現在重要文化財。
小川治兵衛作庭。
いうまでもなく、
野村美術館は、得庵翁の収集品の美術館です。

のぼる日をうけていけ辺の
友鶴は

にこりなき
世を
ほき
かはすらむ

継色紙(つぎしきし)は、
「万葉集」と「古今和歌集」に収められた歌を抄写した
《粘葉装/でっちょうそう》の冊子が分断されて色紙となった、
平安時代の古筆の最高峰。
小野道風筆と伝えられています。
一首の上の句と下の句を別のページに分けて書き、
「継いで」一句としているために「継ぎ色紙」。

紫・茶・緑・藍・黄色に染められた料紙を
贅沢に使用したことも特徴の一つです。
継色紙を二句分一緒に表装した作品は、
異なった色の色紙が非常に美しい。

本作品は、その「継ぎ色紙」スタイルで、
一句の上と下を違う色の色紙に描いて掛け軸にしています。

上の句は右側に一筋長い文字列。
主役の「友鶴」ははっきり見える位置。
下の句は若緑色の料紙の上半分に書かれ、
下半分は空間です。
空間で遊んでいます。

「昇る日を受けて池辺の友鶴は、
濁りなき世を寿ぎ交わすらむ」

は、内容から天皇香合両陛下をお祝いするための歌と考えられます。
昭和新天皇のご即位に当たり、昭和3年に京都御所で昭和天皇即位式が執り行われました。
この時、得庵の京都別邸《碧雲荘》は、久邇宮殿下の宿舎に充てられました。

得庵はその光栄を記念して、翌昭和4年碧雲荘に於いて、
《御大典祝意大茶会》を催しています。

本作品は、上下一文字と風帯に金糸で折り鶴を織った裂を使用し、
中廻しは青海波。
おめでた尽くしです。

箱の蓋表に
「継色紙」、
蓋裏に
「池邊鶴一首 昇る日を 得庵」
と得庵が墨書きしています。

本紙にシミがございます。

共箱
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野村得庵筆継色紙


 




蓋表にぶつけたと見える凹みがございます