縦約16,5 ×横約16,7㎝四方
高さ 約1,9㎝
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木目が太いので、
桑だけに備わった美しい光沢が際立つ小振りの四方盆。
横から見ると、底と立ち上がった縁の部分の木目が連続していて、
指物でなく、一つの材から刳り出して成型されたことがわかります。
木目の幅から考えてもよほど大きな桑の木です。
桑は、その光沢ととても硬く加工がし難いことから、最高級材の一つであるばかりでなく、
古来中国では世界の西の果てに、桑の大木があると言い伝えられていました。
格の高い木です。
中国から西に位置する日本に於いては、
桑の木のあるところが日本の中心、とする思想があります。
都を追われた室町幕府12代将軍足利義晴は、
現在の滋賀県にある実桑寺に仮幕府を構えていた時、
その正当性を主張するために、「実桑寺縁起絵巻」を奉納しています。
閑話休題
少し凹んだ部分があったり、
裏まで通った虫食い穴があったりするのも良い味の、
小振りな四方盆です。
裏に朱漆で「仙斎(花押)」とありますが、
仔細は不明です。
裏面の縁の上辺部分に浅い疵がございます。
無地箱
¥40000
消費税・送料込
自然な穴
裏面
裏面
箱表/ 裏
作品裏面疵部分