本紙 横一番長い幅 約52,6㎝
扇面の縦長 約17㎝
軸装 約136,5 ×63,8㎝
紙本淡彩
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吉川英治
明治25年(1892)~昭和37年(1962)
歴史小説家・時代小説家
文化勲章受章
昭和10年から朝日新聞に連載された「宮本武蔵」が、
国民的人気を博し、大衆小説の金字塔であることは言うまでもありません。
また、お茶を愛し「宗英」の茶名を受けています。
鵬雲斎さんの仲人も勤められたそうです。
余談ですが、
文化庁蔵・池大雅筆「武陵桃源図」は、
吉川英治氏の旧蔵です。
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野口駿尾
昭和21年(1946)、66才で没
画家
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タイトルの「煨芋」は「うずみびいも」と読むのでしょうか。
「煨火/うずみび」は、火のついた灰の中に食材を埋めてゆっくり火を通すこと。
焚火で焼き芋することをカッコよく言い表した言葉ですね。
白髭の老人が火箸を持って焚火を前に座っています。
吉川英治の賛は「涼火清梢」。
お芋を焼く煙が風になびいています。
お芋を焼きながら、清々しい梢に心を遊ばせている様子です。
吉川さんの文字は、非常に美しいです。
絵を描き、箱書きをされた野口駿尾は、
《吉川英治とは「宮本武蔵」の取材進行同行》と旧蔵者のメモ書きにありました。
箱の裏に「昭和庚辰初秋」とあり、昭和15年です。
「宮本武蔵」の連載も終わり、「太閤記」「三国志」を連載されていた時期です。
焚火に向かう人物が中国風の装いなのは、三国志を描かれていたことと関係あるのかしら。
中国の故事に、山中に隠棲する高僧の所に、皇帝の使者がやってきて、
教えを乞うた時、その高僧が、
「牛のふんを焼いて焼き芋をしていて忙しいから帰ってくれ」
みたいなお話があるのです。
寒くて鼻水を垂らしていたと。
そんな故事も、この作品に込められていたりして。
扇面の周りの紙の下際に大きな折れがございますが、
シミはなく、悪くないコンデションです。
共箱
¥100000
消費税・送料込






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