本紙 約131 ×24㎝
軸装 約215 ×32㎝
紙本
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村山龍平
嘉永3年(1850)~昭和8年(1933)
号/ 玄庵・香雪
伊勢生まれ。
明治12年大阪朝日新聞を創業。
明治22年に岡倉天心を中心に刊行された美術研究誌「國華」の経営を援助、
文化福祉事業に貢献。東洋古美術品の蒐集家。
衆議院議員・貴族院議員歴任。
大阪の実業界の茶の湯の会・十八会、篠園(じょうえん)会、光悦会のメンバーとして、
茶道会に名を轟かせました。
そのコレクションは、香雪美術館・中之島香雪美術館に収蔵されています。
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茶令人爽
香令人幽
中国・明時代陳継儒(1558~1639)の言葉の一部分です。
「令」は使役の表現で、「~せしめ」。
茶は人をして爽せしめ
(お茶は人を爽快にするよね)
香は人をして幽せしめる
(お香は人を幽玄にするよね)
元々は、
香令人幽
酒令人遠
石令人雋
琴令人寂
茶令人爽
竹令人冷
・
・
と、まだまだ続きます。
訳文を「~よね」としたのは、
「令」は、目上や身分の上の人に使う言葉ではなく、
目下に対して使う言葉ですので、フランクな表現が合うなと思いました。
村山香雪さんの書は、
「茶」「爽」「香」「幽」の重要な文字が大きく、
あとは小さめで、書かれた内容が一目でよくわかります。
真面目な書姿です。
ところで、本作品は
本紙だけでも約131㎝、表具も入れると約215㎝、かなり長いです。
文言の作者、陳継儒の時代・明末清初の作品の一つの大きな特徴は《長条幅》。
この時代の文化人は高級官僚であったり、それを目指したエリートたちです。
長い軸がステイタスシンボルであったのでしょう。
この時代の一流作品は大変長い作品が多いんです。
村山香雪は、それも踏まえて、
格調高く長い作品としたのかな、と思います。
軸装による本紙の波うちはございますが、
良いコンデションです。
軸先象牙
共箱(蓋裏に為書き有り)
《お問い合わせください》

関防印「玄庵」朱文長方印
「龍平」白文方印
ほんの少しだけ、表具裂に切れがございます


甲子(大正13年/1924)九月自題表為岸本氏
「香雪山人」白文方印

