本紙 約35 ×50,3㎝
軸装 約125,5 ×62,8㎝
紙本淡彩
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松花堂昭乗
天正12(1584)~寛永16(1639)
江戸時代初期の僧。
別号/ 惺々翁
寛永文化のトップリーダーの一人です。
石清水八幡宮・男山の瀧本坊の住職であったため、瀧本坊とも呼ばれます。
古美術史における書画作品の評価も非常に高い方です。
もともとは近衛信尹に仕え、小堀遠州や江月宗玩とも非常に親密。
公家社会、武家社会のどちらにも深く交友した、文化芸術社交の中心人物の一人です。
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江雪宗立
こうせつそうりゅう
文禄4年(1595)~寛文6年(1666)
号/ 破鞋子・不如子
堺の人
澤庵宗彭に参じ、江月宗玩の法嗣となりました。
大徳寺181世
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抛杖坐(廓)市
靠身破布嚢
仰望兜率否
是汝奮家郷
萬治庚子季春日
江雪叟宗立
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杖を投げ出して座り
破れた袋にもたれかかるよ
理想を望んで高いところを見るのではなく
自分のいるところで頑張るんだよ
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松花堂昭乗作品の代名詞ともいえる、可愛いお顔の布袋さん。
大きな袋にもたれ、ニコニコ笑っています。
衣が滑り落ちて丸出しになった柔らかな肩のラインも胸も、
上を向いた鼻も福々しい耳も、
何もかも優しくて朗らかです。
朱色の被り物が作品の印象をますます明るくしています。
江雪さんの字は、師の江月さんによく似ています。
江月さんの書の「寄らば斬るぞ」的な張り詰めた鋭さが少しだけ柔らかくなった感じです。
上質な墨が用いられた真っ黒の美しい書姿。
「萬治庚子」は1660年。
江雪さん46才の作品です。
書いたものって素晴らしい!365年前の江雪さんの思いに、今直接触れるのです。
時空を超えてスピリットが伝わります。
強い書と明るい布袋さんが見る者を癒し、底知れず励ましてくれます。
非常に良い作品です。
本紙のコンディションもとても良いです。
江戸時代後期に小さな虫穴などを修復して軸装し直されていると思います。
軸装の金襴や緞子は経年の生地の劣化が感じられますが、
鑑賞には全く問題ありません。
上下一文字と風帯は、蜻蛉と蝶が織り込まれた金襴。
自然の生命に応援してもらっている表具です。
中廻しは大徳寺に相応しい団龍と雲華丸紋卍繋ぎ緞子。
内箱は虫食いによる損傷が激しく、革紐は欠損しています。
それを庇うために外箱が誂えられています。
軸先象牙
¥250000
消費税・送料込
リーズナブルですが弊店の作品は、但し書きのない限りすべて本物でございます。
ご安心ください。


落款「惺々翁」


上部・風帯コンデション/ 中廻し裂

裏面


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内箱裏面/ 中

