本紙 約117 ×㎝24,7
軸装 約199,5 ×26,5㎝
絹本着色
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伊東深水
いとうしんすい
明治31年(1898)~昭和47年(1972)
少年期に鏑木清方に入門。
いわずと知れた日本を代表する美人画の巨匠。
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岡野知十
おかのちじゅう
安政7年(1860)~昭和7年(1932)
俳人
蒐集された俳書が東京帝国大学の図書館に寄贈され「知十文庫」として収められています。
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「仲よしの 乗り合い船や 福かすみ」
縁起物の飾りがぶら下げられた餅花(もちばな)を深水が美しい彩色で描いています。
尾上菊五郎の名前もありますね。
この時代の尾上菊五郎は六代目。
初代中村吉右衛門と共に市村座で活躍し、菊吉時代を築いた名優。
亡くなられた日に文化勲章を受けています。
「魚河岸」も文字もみえています。
深水は深川生まれの江戸っ子。
下町のお正月の楽し気な感じが、餅花だけで伝わってきます。
歌舞伎関係・魚河岸・王将・賽子・小判など、様々な飾りがぶら下げられてぎゅうぎゅうで、
福の神だるまは横を向いてしまっています。
その様子を、知十が「乗合船」に喩えて詠んでいます。
縁起物たちは、仲よしなんですね!
下町風俗の図でありながら、高級な絹本に描かれ、
上下は松を織り込んだ上等な竹屋町裂。
粋な格子の中廻し、天地裂は身分の高い武士の裃に使われる極々細かな江戸小紋・極鮫。
大人気画家・深水らしい贅沢な素材が用いられています。
かなり長い掛け軸です。
長いほど格が高いと考えてくださると良いでしょう。
箱蓋裏に
「昭和巳とし」とあり、昭和4年(1929)年の作品とわかります。
お正月の待合に是非とも掛けたい、粋で上等な作品です。
本紙は少しやけていて、わずかにシミがございますが、
悪くないコンディションです。
軸装にもシミがございますが、鑑賞に問題ございません。
画像でご確認ください。
共箱
¥150000
消費税・送料込


深水落款/ 知十落款
確かなタッチ、美しい色、楽し気な空気感



格調高い表装です

本紙の一番大きなシミ部分

裏面

天裂の汚れ

蒔き留めに「この糸精舎秘蔵」瓢型印/ 軸先脇にも印あり

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帙の蓋が破れています・爪は鹿角
