本紙 約27,5 ×56,3㎝
軸装 約117 ×58,5㎝
紙本

宙宝宗宇
(ちゅうほうそうう)
宝暦9年(1759)~天保9年(1838)
大徳寺418世
号/松月
表千家十代/ 吸江斎参禅の師としても知られています。

お茶の精神の根本とされる「淡交」は、
荘子の「君子之交淡若水(君子の交わりは淡きこと水の若し)」に由来しています。
君子は、他者と交わるとき、水のようにさっぱりしているので、友情は長く変わらない、とか、
淡々として水が流れるように何事にも執着せず、
どんな時にも感情に流されない平常心の交わり、とか説明されます。

「淡水乃交」を調べると、
「友情が清らかな水の流れのようにいつまでも変わらないさま」と出てきます。

宙宝さんらしい力強い書です。
特に「交」の最後の一画は長く引かれ、
「水」の下を通って「淡」のサンズイに達しようとしています。

さっぱりとした人間関係、人との交わりというと、
弱いものを連想しがちですが、
宙宝さんの「淡水交」は強い表現による「交わり」です。

この言葉の意味を、
改めて自分の中で確認せねばならなくなる一幅です。
揺るぎのない平常心を保つ強い主体性を持つことが、
長く変わらぬ交友を持ち続けるために大切だよ。

小さな汚れや全体的に折れが散見されますが、
およそ200年前の作品としては、悪くないコンデイションです。

桑軸先
無地時代箱

¥120000
消費税・送料込

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宙宝宗于筆淡水交

 

本紙汚れ部分
  
軸装上部の傷み
中廻しコンデション
 
軸先 / 裏側
 


箱の側面に修復あり