本紙 108 ×14,8㎝
軸装 184,5 ×19㎝
絹本著色

猪飼嘯谷
(いかいしょうこく)
1881(明治14)~1939(昭和14)
京都画壇の重鎮の一人。
宮内省の依頼で「大正天皇大礼絵巻」、
明治神宮聖徳記念絵画館壁画「御即位礼図」を制作。
いかに評価の高い日本画家であったかわかります。
歴史上の人物や故事をテーマとした作品がお得意でした。

それにしても、
この画面は長すぎると思いませんか?
作品全容の縦の長さが、横のおよそ10倍も長い。

真っ赤な紅葉は、
ちょうど上半分、下半分の真ん中に一枚づつ描かれます。

着物お好きな方でしたら、
この形にピンときますでしょう?
本作品は、半襟に描かれているんです。
祇園や上七軒の粋なお姐さんが、
襟を抜いて着物を着た時に、
ちょうど見える位置に、紅葉は描かれています。

なんとも、粋な作品です。
半襟の絹は、通常の画絹とは異質で、
詰んでいて、特にこの半襟には表面に凹凸があります。

描かれた紅葉には、絹の布目が出ていますね。
細筆の繊細な葉先の表現と、
女性の持ち物「半襟」の質感が絡んで、
上品な色香です。

ある意味「超一点モノ」です。

汚れがございますが、
鑑賞に差し障りありません。

自題共箱

¥38,000
消費税込・送料別

◇お問合せフォーム◇
◆お買い物の流れ◆
◇営業予定◇

◇facebook◇

猪飼嘯谷筆紅葉図



汚れの程度
塗り軸先