本紙 約127,5 ×31,2㎝
軸装 約190 ×35㎝
紙本着色
□
京都上賀茂神社(賀茂別雷神社)で、毎年5月5日に開催される
競馬会神事(くらべうまえしんじ)を描いた作品。
1093年(寛治7)から続く、
五穀成就、天下泰平を願う宮中行事です。
京都の人は、賀茂競馬(かものけいば)と呼んでいます。
手前の黒い馬には、何か異変があったのかな?
背を向けた面白いアングルです。
赤い装束を纏った乗尻(のりじり)を乗せた馬の形相が凄い!
「春光」と款記されていますが、
仔細はわかりません。
土佐派の絵筋。
描線の打ち込みが非常にはっきりした描き癖ですね。
赤い袖の肩や、馬の脚の付け根に、
強い打ち込みがあります。
名前の通った絵師では貼りませんが、
疾走する馬の動きを見事に切り取ったデッサン力。
柔らかい着色、
上方に描き添えられた新緑の楓、
優美なラインの山稜。
雅な古都の年中行事を、
一幅に閉じ込めたエレガントな作品です。
明治位の作品と思われます。
作品本紙にきつい折れと、
シミが出ています。
画像でご確認ください。
シミも折れも、
無いに越したことはありませんが、
実際に掛けると気になるものでもありません。
印刷物ではない、肉筆の作品は、
場の空気を一変する力を持っています。
例えるなら、生花と造花の違いです。
箱は、旧蔵者のお手製と思われる、
木の板と硬い紙によってできています。
作品本体よりかなり長い寸法です。
¥22,000
消費税込・送料別
□
折れ・シミがございます
この軸装裂の色味が、弊店のPCでは、実物に一番近いです。
箱の蓋上と箱本体の両サイド以外は紙で作られています。