本紙 110  ×19 ,7㎝
軸装 180,5 ×21,5㎝
紙本墨画

岸連山
(きしれんざん)
文政元年(1804)~安政6年(1859)

虎の画で有名な岸駒(がんく)に師事し、
岸派の三代目を継承しました。
幕末の京都画壇の雄。

本作品は、細長い画面下方に、
梶の一枝と、蹴鞠の鞠が描かれます。
連山は有栖川家に仕えていますので、
鞠は身近な画題であったでしょう。

《梶の葉》《鞠》
といえば、七夕の風物ですね。
梶の葉は、輪郭を描かない沒骨(もっこつ)法で表わされています。
水分たっぷりの瑞々しい葉に、
少し硬い感じのぽきぽきとした茎。
あっさりした筆ですが、
非常に的確です。

お茶をされる方でしたら、
「葉蓋」としてなじみの深い梶の葉。

待合掛けにも、ぴったりです。

蹴鞠は貴族の遊び。
優雅な一幅です。

作品の上方が広く空いているのは、
あとから、
和歌を書きいれるためであろうと、推測できます。

何もない空間が広いのも、
涼し気で季節の室礼に良いですね。

本紙はかなり良いコンデションですが、
一ヶ所小さな補修跡がございます。
鑑賞に全く差し障りません。

中廻しのモミ紙下部に色の抜けた部分と小さな汚れ
軸装のモミ紙に僅かな傷み、めくれがございます。
春慶塗りの軸先に、少し剥げがございます。
画像でご確認ください。

時代箱付

¥38,000
消費税込・送料別

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岸連山筆梶の葉鞠図


落款部分
 
軸装の傷みと紙のめくれ

本紙傷み部分(ほとんどわかりません)

モミ紙、色の抜けた部分
溜塗軸先/傷みは掛けると見えない部分です。
巻き留めの状態と軸先の小傷み