約21,8 ×36㎝長方
高さ 約3,5㎝
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駒澤利斎
千家十職の指物師の家系
且座は、
表千家では「さざ」、裏千家では「しゃざ」と読むようです。
お茶の稽古の一つの形の中で、
お香を聞く場面があり、その時に香道具を乗せる盆が、
且座盆。
香盆の一つです。
硬く目の詰まった複雑な模様の桑を底板とし、
外から見ると7㎜、
内から見ると4㎜ほどの低い高台が設けられています。
高台の径は約16,6 ×31㎝。
口縁に向かって5㎝広がっています。
盆の内側は、真っ直ぐなライン。
外側は底が膨らんで端反りしています。
縁の内側に一段くびれが施され、
縁の上部は丸く成型されています。
高級材・桑の木目を生かす、シンプルな非常に美しい造形です。
複雑な縁の形にも関わらず、ぴったりと合わせられた辺と辺。
さすがは、千家の注文品を作った利斎の、
優れた指物技術。
私の持っている資料では、
箱書きの「利斎」の署名の墨書きは、
1700年代前半に活躍した四代利斎の書き方です。
少なくとも、弘化3年(1846)に亡くなった八代利斎以降の書き方とは異なりますので、
江戸時代の作品とみてよいでしょう。
作品の裏左下に、
楕円に「り」の字の彫印がございます。
盆本体の底板に、小さな白い点、
使用によるとみられる極僅かな難点、
縁に5㎜ほど白い部分などがございます。
共箱には汚れがあり、材に反りがございます。
紐は切れてほとんど欠損しています。
画像でご確認ください。
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蓋裏に汚れがあり、桟が一本欠損しています
包布