約8~8,6 ×11,2~11,5㎝四方
高さ 約2,7~3㎝
個体差がございます
1630~40年代
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この年代の初期伊万里で四角は非常に珍しいです。
見込みは中国の山水。
手前に平らな台地があり、左端に帆掛け舟が二艘。
湾型に地面が続いて、奥の突端に松の樹。その右手に東屋。
上に雲がたなびいています。
左上に見えるのは、船の帆です。
その上を鳥が一列に飛んでいます。
絵画的な見込みと対照的に、幾何学的で大胆な縁の模様。
上下は三角で、
左右はずらした短冊型。
桃山時代の織部や志野にも、幾何学模様が良く描かれていますね。
似た雰囲気です。
この器のもう一つの大きな見どころは、
櫛歯型の高台の絵付けです。
柴田コレクション総目録をお持ちの方は、
№60(図録7ー14)と№61(図録7ー15)をご参照ください。
共に、櫛歯文が縁に描かれています。
特に№61の染付山水櫛歯文皿は、ギザギザの櫛歯文の内側に輪線が描かれ、
山水模様と幾何学模様を一つの画面に合わせ入れる発想が、
本作品と同じ趣向です。
初期伊万里は、李朝に通じる雰囲気ですが、
本作品は李朝というより古染に近い感覚です。
おおらかで、洒脱な逸品です。
5枚の内、4枚には角や縁に小傷がございます。
仔細画像をご覧ください。
箱無
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かなりおおらかな櫛歯模様!
小アタリ
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