上径 約5,1㎝
底径 約4,8㎝
高さ 約5,6㎝
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真上から見ると、
真ん中に銀の丸があり、
その上に桜の花と花弁が、散らされるように金銀で蒔絵で描かれます。
桜の花は2種類。
金の上から更に金で輪郭と蕊を描いた花と、
銀で描いて、輪郭や蕊は金で盛った花と。
花びらが揃った完璧な花もあれば、
花弁が一枚落ちて、抜けた部分の極く細く描かれた蕊が際立つ花もあり、
一ひらだけの花びらがあったり、表現は変化に富んでいます。
側面にも、桜の花は散っています。
様々な美しい姿の雪の結晶も加わります。
花と雪の描かれた側面に目をやってはじめて、
上にあった丸は、満月だと気づきます。
雪月花のデザイン数あれども、
本作品の意匠は秀逸です。
デザイン力と、超絶な蒔絵技術を以ってして、
はじめて具現化できる作品です。
蓋を取ると、
蓋で隠れる深い重なり部分にも、表の絵は繋がっています。
それが、表とは違う絵なんです!
三枚だけ花びらを残していた桜は、
蓋を開けると5弁の完璧な姿に変えられています。
5弁の桜は、3弁になり、下に2枚ひらひらと落ちています。
蓋をした時と開けた時に、
異なる物語が現れる趣向です。
素敵!
表面では桜の描かれた部分は、
開けると雪の大きな結晶が現れます。
自由で豊かな発想です。
蓋の裏に、桜が一枝描かれます。
金蒔絵の花に金に銀を混ぜた青金の葉っぱ。
この部分だけ絵画的なのも、お洒落です。
底裏面中央付近とエッヂに、ごく小さな難がございます。
蓋甲の金蒔絵は、擦れて下の銀が現れている部分がございます。
無銘
時代裂仕覆・時代箱付
¥150000
消費税・送料込
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開けると→
開けると→
開けると→
開けると→
蓋裏
金蒔絵のコンデション
内は真塗
蓋の厚みの部分まで、絵が繋げられて描かれます。素晴らしい。
微妙に難のある部分
紐は切れて繋いでございます