蓋摘みを含む高さ 約16,5㎝
取手を含む高さ 約25㎝
注ぎ口を含む長さ 約19,5㎝
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五代中川浄益
享保9年(1724)~寛政3年(1791)
千家十職の金物師。
胴部は、一枚の銅板から成形されています。
平らな板を、
叩いて叩いて丸い袋型にするわけです。
手間と技術力の必要な仕事です。
よく見ると、
黒い部分や、取手の付け根には、
叩いた跡をあえて残して、味わいとしています。
上下二枚の銅板を中空に合わせた造形の取手は、
上部がふっくらとして、握りやすい形です。
銅が厚く、手取りが重いです。
小さなキノコのような蓋の摘みは、
柔らかな曲線で内に巻き込まれ、薄く
摘み易さ抜群です。
別に作られ、接合された注ぎ口も、
一枚の板から成型されています。
引き延ばされた注ぎ先は薄く、
取手に近い側の厚い口径の姿から、それがわかります。
どこをとっても、
誰にでもできる技ではありません。
千家から、認められた職人には、
理由があります。
古い時代の薬罐は、
注ぎ口が胴から斜めに(遠くに)伸びず、
ほとんど垂直に近い角度で立っていますね。
非常に美しいバランスの造形です。
カメラの性質上、上から撮影すると上部が大きく写ります。
一枚目の画像が、
全体のバランスを表しています。
赤銅の色も、良い色です。
水は漏れません。
共箱ですが、
虫食いが激しくかなり傷んでいます。
紐もオリジナルではない上に、短いです。
¥55,000
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