約24,1 ×22,1㎝四方
高さ 約5㎝
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咲き始めたばかりの初々しい藤の花。
円山応挙の絵のようです。
花弁は銀、葉や蔓は金で描かれます。
よくよく見ると花の輪郭の先っちょに金が現れていて、
花の輪郭は、もともとは金で描かれていたことがわかります。
本銀は、経年で腐食して、周囲に侵食します。
本作品も、花の輪郭を描いた金が、銀によって浸食され、
深みのある蒔絵装飾と化しています。
すっかり金で表された蔓の重なり、
蔓から生える葉っぱの軸元のデッサンは、
金を蒔き残すことで表現されています。
絵の具に比べて格段に粘度の高い漆で絵を描くことは非常に難しく、
絵師として高いレベルでないとできない技です。
金銀紛が漆の上に定着するのは、短い時間の間だけです。
本作品には、蒔絵師の名前が加えられていませんが、
非常に腕のいい、絵の上手い蒔絵師の仕事です。
蔓は作品の中で伸び続けているように生命力に満ち、
生き生きと描かれています。
蓋甲以外は黒漆塗です。
蓋の縁は、本当に僅かだけ、
1㎜に満たないくらい極く細い手がかりが設けられています。
見れば見るほど、素晴らしい造形です。
縁に金を施した懸子と、
硯と黄銅の水滴を嵌める板が納められています。
所々にアタリや擦れなど小傷がございます。
画像でご確認ください。
接合部分に割れなどはなく、トータルで悪くないコンデションです。
箱は時代の合わせ箱です。
内側にまで蒔絵のある硯箱は、飾りとして素敵ですが、
実際にお使いになるには、荷が重いです。
本作品は、
装飾品としても素晴らしく、
実用にもピッタリなお品です。
素敵な硯箱があると、
お茶会のお礼状をしたためることも、手習いのお稽古も、とっても楽しい時間になります。
芳名帳にお名前をお願いする時の、贅沢な道具とされても、
お客様に喜んでいただけることと存じます。
時代は明治くらいでしょうか。
¥110000
消費税・送料込
箱内/ 硯嵌め板・硯・水滴・懸子
良い細工です
裏面
内側コンデション
裏面/ 側面
蓋内側
蓋側面