紙本淡彩
本紙 / 128 ×42,3 ㎝
軸装 / 189,5 ×53,5 ㎝

池大雅
享保8年(1723)~安永5年(1776)
京都に生まれ活躍した文人、書も画もとても高い評価を生前から受けています。
7才で、その書が萬福寺の僧から絶賛されたと文献が残っています。
現在、京都国立博物館で特別展が開催中です。
(2018年5月20日迄)

私は池大雅が好きです。

どこまでも明るく、暗さが微塵もない画。
大雅が人生を楽しんでいたことが作品に表れています。

実際に、楽しく暮らしていたんです。

韓天寿、高芙蓉の親しい友人と
三人で旅をし、富士山にも登った記録が
京都の国立博物館に屏風に仕立てられて残っています。
《三岳道者》の号を
三人とも使っています。
よっぽど親しかったんですね。

奥さんの玉蘭さんも
文人として名高い方。
二人はとっても仲が良かったそうです。
大雅さんのお住まいは
現在の私のお店のそばだったらしいんです。

この作品は
水をたっぷり含んだ筆で
濃淡のバリエーションで魅せる樹木の葉と、
禿筆で、カサカサと
でもこちらに迫ってくるような岩の表現が面白い。

この、誇張された岩の表現や
やたらと長い樹木の表現は
大雅さんが、明末清初に流行った中国の絵の影響を受け
それを自分のモノにしたことを感じさせます。

大きく描かれた樹木から真ん中辺りまで伸びた枝の葉は
とても薄い墨で描かれ、
遠山の役割をはたしているかに見えます。

手前左には、上が平らな地面があり
その後ろに、どーんとそびえる大きな岩
岩の隣に、やはり平らな道を行く二人の高士。
よくみると、手前の地面は巨岩の後ろを通って
高士のいる道へつながっているんです。
二人は巨岩の裏を回って水辺の道を行き
奥に描かれた家々を目指しているんでしょう。

幹や岩の陰に引かれた代赭や
僅かにさされた空色や黄色はとても澄んで
上等な顔料を使っていることがわかります。
観るものの心を温かくしてくれる画です。

落款は《霞樵》
「貸成印」白文方印
「三岳道者」朱文方印
「石鼎」白文長方印

本紙上部に汚れ、虫食い穴
他にも小さな虫食いが所々にございます。
時代箱付・真筆保証

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