紙本墨画
本紙 35,5 ×131㎝
軸装 120 ×145㎝

池大雅(大雅堂)
享保8年(1723)~安永5年(1776)
京都に生まれ活躍した絵師で、書の評価もとても高い人。
わずか7才の時に書いた大雅の書を
《神童》と絶賛する萬福寺の住持(中国僧)の書付があり
現在開催中の、京都国立博物館での特別展にその書付(偈)が展示されています。
宇治萬福寺は黄檗宗の古刹。
当時、最新の学問・文化の発信地です。

朝鮮通信使は、
江戸時代、幕府の将軍が変わる度に
国書を持って来てくれた、朝鮮王国からの正式な使者。

対馬藩が取次ぎ、船で瀬戸内海の様々な土地を経由して大阪へ、
大阪からは、淀川を川船で京都に上り
京都からは、陸路を江戸まで行列しました。
正使、副使、従事官の他
画員、医員、馬上才、楽士など総勢4~500人もの正式外交使節団です。

鎖国時代、異国の文化に触れることは貴重で珍しく
各地の大名や土地の有力者が、威信をかけておもてなしをした記録が残っています。

京都では、
当時の文化人達がこぞって宿舎に出かけ
書画、詩作で交流しました。

池大雅は、
第10回(1748年/延享5)、第11回(1764年/宝暦14)の通信使来日の折に
一行の京都の宿舎であった本圀寺で、
通信使の画員に会って交流を深めています。
大雅から、第11回通信使の画員・金有聲に宛てた
彼の絵を称え、画法の教えを乞う手紙が残っています。(個人蔵)

この作品は、大雅の描いた朝鮮通信使の行列図
新発見です。

清道旗を掲げた先導
馬に乗った従事官、副使
朝鮮王からの国書を入れた輿
輿に乗った正使が描かれます。

みんな、大雅さんらしいほんわかした表情です。
口を一文字に結んだの正使さえ
どこか楽し気で、
侍従管さんは、にっこにこ。

正使の乗った輿を担いでいるのは
ちょんまげ姿の日本人で
国書を載せた輿は、朝鮮の随行員が担いでいます。

朝鮮国王からの国書は
本国の人しか触れられなかったんですね。

首が太く、目がテンで
脚を一本の線で描くのは
大雅さん特有の馬の描き方。
川端康成氏旧蔵の《山邨千馬図》と同じ描き方です。
軽いタッチですが、確かなデッサンに基づいています。
馬の表情がまた、イイ。

発見した時は扁額でした。

「擬金画史
筆迹
橆名」
(ならう きんがし ひっせき ありな)
《深泥池氏》白文方印・《橆名(ありな)》白文方印

合わせ箱

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昨年10月、
日韓両国の「朝鮮通信使に関する記録」が
ユネスコの《世界の記録》に登録されました。
現在京都の高麗美術館で
特別展《京・近江の朝鮮通信使》が開催されています。
本作品は、❷期展示 6月14日(木)~8月21日(火)まで
高麗美術館での展示が急遽決定いたしました。
お出かけくださいませ。

高麗美術館
京都市北区紫竹上岸張15
(075)491-1192
10:00~17:00
一般¥700
水曜日定休