底面 23,4× 13,4㎝
高さ 22,3㎝
(取手金具は含まず)
江戸時代初期~中期
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小さな三段重と
酒入れと
縁の高い長方の箱
盃が収められた小振りの提げ重です。
道具も道具を納める手提げ箱にも、
長く蔓を伸ばし、花を咲かせ、豊かな実をつけた夕顔が、
金銀をふんだんに使用し、最高の蒔絵技術を凝らして描かれています。
夕顔は、たくさんの実をつけることから、
繁栄の象徴・吉祥模様として愛された、
古典のモチーフの一つです。
源氏物語のタイトルの一つでもありますので、
格の高い文様です。
手提げ箱の窓抜きした左右と上面の文様は
ぐるーっと繋がって連続しています。
中の道具を出したところ
次代の古い上等なお品は、
とても薄い材が使用されていて、一見華奢ですが、
手のかかった出来で、実は非常に堅牢です。
一ヶ所の傷みもございません。
三段の重箱
約12,8 ×12㎝四方
高さ 約14㎝
重箱も、四面と蓋上は夕顔棚が連続しています。
本銀は経年で錆色に変色し、滲んでいます
ハイクラスの蒔絵・本銀の証です。
手提げの下に、
引き出しのように納まる箱。
俵おにぎりなんか並べても、良さそうです。
四方の蒔絵模様は、やはり連続しています。
裏には擦れがございます。
これは元々は酒入れです。
上面の四方の一角に穴があり、
そこからお酒を出し入れしました。
本作品は、上面を切り取って蓋に作り替えてございます。
酒入れは、現代では使いにくいし洗いにくいので、
古い時代に作り替えてくれているのは重宝です。
(今作り直すと、とてもお金がかかりますし、
見た目が悪くなります。)
真ん中に付けられた取手の両側は、傷みが生じています。
画像の辺りは、塗り直っています。
蓋の裏
内側はもともとこの色だったことがわかります。
同じ夕顔蒔絵の盃
経年で汚れがございます。縁に楊枝手で突いたくらいの傷がございます。
蒔絵模様は、表から裏につながっています。
花見弁当を収納する外箱。
金具の欠損や傷みはございますが、
弁当の箱としては、最上の箱のスタイルです。
ここに竿を通して二人で運ぶ「挟み箱」です。
本来は、もっと大きく、中に収納したものが重くなるために、
二人で運びました。
参勤交代の様子の描かれた絵に、登場します。
手提げ弁当を外箱に収めた所、真上から。
ぴったりに誂えられています。
手提げ金具を倒した時に当たる部分に鋲が打ってございます。
高級品の作りです。
手提げ金具は黄銅です。
¥250,000
消費税・送料込