長径 約5㎝
短径 約3,5㎝
高さ 約4㎝
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染付葛籠牛香合
(そめつけつづらうしこうごう)
オリジナルは、
中国景徳鎮民窯で、明末・天啓年間(1621~27)を中心に作られ、舶来した
「古染付」と現在定義されている、
日本からの注文品の中国明末の焼き物です。
安政2年(1855)版、「形物香合相撲」は、
唐物(大陸からの舶来物)を中心とした陶磁器の香合を、
大関・関脇・小結・前頭と相撲の番付表にした刷り物で、
今で云うなら人気・格式ランキング表です。
今も昔も、みんなランキングが大好き!
その「形物香合相撲」の前頭 西四段目 十二位が《葛籠牛香合》。
この番付には、古染付85、祥瑞20,呉須17もの香合が載っています。
舶来の香合が、江戸時代を通してずっと憧れられていたことがわかりますね。
もちろん、今も数寄者垂涎の香合です。
それで、日本で写し=コピーを作りました。
本作品は、伊万里焼で写された《葛籠牛香合》。
長めの楕円形蓋物の底に5㎜ほどの足が三つつけられ、
蓋甲いっぱいにに後ろを振り返る牛が生き生きとした強いタッチで描かれます。
背中側の側面に、芒のような草が左右に伸びています。
オリジナルそっくり!
オリジナルの古染付型物香合は、前述しました通り
日本から注文で作られました。
足付きの香合は、人気のあった織部焼の四方香合を模したらしいんです。
桃山茶陶で大人気の織部の香合の形で、
憧れの国・中国に注文して作らせる贅沢。
制作年代を特定するのは、難しいですが、
この、奥に紫を感じさせる美しい呉須の色、生き生きとした筆致・肌の質から、
藍九谷手の時代(1650~70年代)と推測します。
伊万里焼としても鳥の形など、香合の優品を制作した時代です。
本歌の天啓年間から、そう時間の経っていない江戸時代前期に写された、
写しといえども貴重な逸品。
古染っぽく、あえてざっくり釉薬をかけ、
掛け残した部分を作っています。
頑張っています。
文化芸術・学問先進国であった明・清王朝への憧れと、
ハイクラスから庶民までみんな大好きな《お茶》への情熱と、
ふたつの強いパッションからうまれた古染写し。
愛らしく、存在感あるお品です。
作品よりかなり深い合わせ箱(時代有)
¥200000
消費税・送料込
この色が弊店のモニターでは実物に近いです
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短足が可愛い
内
蓋内/ 身
裏面
蓋表の墨書きを消した痕跡