口径内径 約12㎝
胴径最大 約14,5㎝
高さ 約10,1㎝
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春のあたたかな日差しのようなイエロー。
一塊のガラスから切り出し、直線を重ねたアールデコ様式のデザインです。
角は丁寧に面取りされています。
三層に重ねられた側壁の一番厚い部分は約1,5㎜もあり、重いです。
弊店のデジタルスケールで1064gでした。
軽さとか、使う時の利便とか、全く考えず、
ひたすら《カッコよく》作られています。
人々が手間や労力を惜しまずに生きた時代の、生命力溢れるデザイン。
内側から見ると、厚みによって黄色の濃さが異なる三層が
この贅沢な成型でしか見ることのできない硝子の景色を見せてくれます。
箱に貼られた蔵番札には
「フランス パカラ 黄色切手」
と墨書きされています。
バカラ 切子手、の意味ですね、きっと。
バカラ社の一番古い時代の製品には、バカラ社のマークは入っていないものですが、
本作品のようなデコ調デザイン・色ガラス一色の製品は、資料に類品がありませんでした。
明治時代に、大阪の古美術商・春海商店の三代目春海藤次郎さんが
バカラ社に、お茶事で使うクリスタルの器を発注し、
大ブームを巻き起こした《春海バカラ》。
本作品は同じ頃にブームに乗って《バカラ》として扱われたお品でしょう。
ガラスに、とても小さな気泡が入っていて、
技術の未発達な時代に作られたガラスであることがわかります。
また、よくよく見ると色を付けるためにガラスに混ぜ込んだ物質が完全に均一にならず、
モヤっとした筋に現れています。
切子のためにカット面が非常に鋭く、
エッヂに僅かなチップが生じた箇所もございますが、
デザイン上致し方ない時代の痕跡と
楽しんでくださいます方に。
時代箱
¥70000
消費税・送料込


上から
底から


面取り仔細
気泡の感じ
色素のもやっとした斑
箱書きの文字も洒落ています

