長径 約6,2㎝
短径 約3,8㎝
高さ 約6,6㎝

嘴を胸に埋めた美しい姿。

背中の羽根は緑、
翼は紫・黄・青で彩色され、
一見すると古九谷手の意匠ですが、
箱に「阿蘭陀 香合」と記されています。

確かに、白い地肌の柔らかい質感は、
阿蘭陀/オランダ=デルフトの雰囲気です。

利休以来、みんなの憧れだった異国・阿蘭陀。
素敵な道具に「阿蘭陀」と箱書きしたい気持ち、
わかりますね。

日本のやきものでしょうが、はっきり《どこ》とは断定できません。
茶人は、茶道具のカテゴリー、真贋を正確に判断できるか否かで、
そのレベルを問われますが、
本作品は、「それは置いておこう」としたほうが、
良いのではないかな。

「美は細部に宿る」といいますが、
こんなに人を感嘆させる美しい造形は、なかなかできるものではありません。
自然の生き物を正確にデッサンし、
それを美しい色、デザインで再構成して、
モノとしての存在させる、人間の素晴らしい仕事。

とても出来のいい、素敵な香合があり、
「阿蘭陀」だと考えて手の込んだ二重箱を誂え、
愛玩されていた人があった。
そんな歴史に思いを馳せ、
愛おしさを重ねていくのも良い時間です。

身の、蓋との合わせ部分の縁に
2㎜程の小さなホツがございます。

二重箱

¥200000
消費税・送料込

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色絵鶴香合

 


 
蓋の内側/ 身の内側
ホツ部分


内箱/内外総漆、朱書「阿蘭陀 香合」
 
内箱

外箱

箱裏面