径 約5㎝(錫縁を除く)
高さ 約1,9㎝
江戸時代
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一弁の菊の花びらのように細い体、
美しい巻き毛を伴った長い尾羽の瑞鳥が五羽、群れ飛んでいます。
輪郭は描かれず、
つぶらな瞳と嘴、鶏冠と肉髯(にくぜん/ほっぺから垂れてる)だけで、
その顔を現しています。
秀逸な表現!
クラシカルファンタスティックなデザインです。
拡大鏡で見ると、
瑞鳥の細い体には銀が蒔かれています。
とっても繊細です。
表地は黒漆に細かな梨地粉が蒔かれています。
金粉がトゲトゲと荒く、時代の古い金粉です。
蓋を開けると内側は、梨地紛が密に蒔き詰められ、
古典的な表の色味と対照的に華やかな印象。
錫縁は、蓋の開け閉めで負荷のかかる口縁の保護と装飾を兼ねて、
合部分に金属の錫を施す技法。
通常は、合の重なり部分すべてに施されますが、
本作品では、合口水平部分だけに錫板があり、
立ち上がり部分は金蒔絵です。
すっかり錫で覆うとごつい感じになりますので、
華奢なルックス♡
錫が劣化して本体とごくわずかな隙間のある部分がございます。
真ん中あたりは、甲も裏も擦れて梨地紛がなくなっています。
特に裏はかなり擦れています。
表の漆地に、ちょっとした劣化が見受けられます。
それがかえって、時代を経た美しい肌感です。
誂え箱
¥55000
消費税・送料込
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身内側
蓋内側
身裏面
蓋、錫コンディション
身、錫コンディション