長径 約7,7㎝
短径 約5,7㎝
高さ 約1,1㎝
江戸時代
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《片身替/かたみがわり》のデザインは、
桃山時代に着物の柄として流行し、
蒔絵の模様にも取り入れられました。
一つの画面を斜めに切って、
半身半身に全く違う文様を描き込むお洒落な意匠です。
本作品は江戸時代前期のお品でしょう。
非常に薄い作りで、
器体の厚みは1㎜弱。
甲の表面は松皮菱で斜めに区切られ、
右は亀甲尽し、
左は七宝模様尽しで、
それぞれの模様の内に、先端が三ツ割れの十字模様が描き込まれています。
繊細かつ豪華な文様です。
よく見ると、左の七宝模様の輪郭は、
もともと施されていた螺鈿がすっかり剥落した痕跡です。
それが、右半分の派手な金彩の亀甲尽しと、よく調和し
時代の味わいを醸し出しています。
扇面のカタチは、
王朝文化、末広がり、舞、贈り物など様々なテーマに使えます。
蓋の被せ縁、扇面の上下部分に、
手懸りとなる凹みがデザインされています。
香合としては珍しい造形です。
内側は梨地。
身部分の内底に、一本ヒビが走っていますが、
裏までは通っていません。
蓋扇面の向かって左上の角と、
アールの中ほど内側に修復痕がございます。
他に、ごく小さなホツ、使い擦れもございます。
画像でご確認ください。
箱無し
¥38500
消費税・送料込
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修復痕