長 約18,5㎝
兜巾型櫂先・折撓
逆樋・一本樋
直腰・中節
三刀
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池田瓢阿
初代/明治14年(1881)~昭和8年(1933)
二代/大正3年(1914)~平成15年(2003)
益田鈍翁の依頼で、名物道具の籠の写しを制作し、
その出来の良さから《瓢阿》の名を鈍翁さんから賜った人。
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千宗旦
天正6年(1578)~万治元年(1658)
宗旦は少庵の子で、利休の意で大徳寺に入り、
春屋宗園の元で禅の修行をしたと伝えられています。
秀吉の命で利休が自刃したとき14歳。
文禄3年(1594)、千家が再興され還俗して、
千利休の侘茶に徹し、その清貧な生き様から「乞食宗旦」呼ばれたそうです。
本作品を見ると、
利休の、華奢で美しい茶人の茶杓とは全く違い、
粗削りでがっしりと野太い姿。
禅僧のようです。
肉厚な竹を折って櫂先とするために、
折れ目部分を薄くしています。
その削り方がワイルドです。
向かって右側の刃物痕、深い樋も精悍な感じです。
銘の「折ため」。
見れば見るほど納得です。
中節で櫂先は左肩落とし(櫂先の頂点が右寄りで左側の傾斜が際立つ)。
切止は三刀としましたが、
もう一刀、ルーペで見ないとわからないほど少しだけ側面に入っていますので、
正確には四刀です。
筒にも、ムラや焼き跡など様々な景色。
見どころが多いです。
箱は印籠蓋造りで四方の角を丸めた手の込んだ作り。
蓋上が甲盛された上等な箱です。
茶杓は、
お茶をする者にとって武士の刀のような存在。
持ち主の世界観がはっきり表れます。
¥90000
消費税・送料込
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「折多め」「不審」
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筒のおしり
箱内側
箱裏面
側面