口径 約11,5~12,5㎝
高台外径 約5,5㎝
高さ 約7,4㎝

二世真清水蔵六
(ましみずぞうろく)
文久元年(1861)~昭和11年(1936)
江戸末期に京都清水五条坂に開窯した初代蔵六の長男

「金海」は、高麗茶碗の一つのカテゴリー。
金海窯で焼かれたことからこの名で呼ばれます。
「金海」と文字が彫られた名物茶碗もありますね。
少し時代が下ると、釜山窯で焼かれたとされています。
「金海」の中でも、胴部分に引っ掻いたような細い線が斜めにたくさんつけられているのが、
「猫掻/ ねこかき」。
猫掻手では、北村美術館ご所蔵の金海茶碗が特に有名ですね。

本歌の金海茶碗は磁器質なので、
肌が硬く、本当に猫が引っ掻いたように釉薬が剝がれた景色ですが、

本作品は、清水焼の柔らかな陶質の土にしっかりと掛けられた釉薬を、
細い線で掻き落とし、釉薬がぽてっと厚みを見せています。
「猫掻き模様です」といった様子ですが、
猫が引っ掻いたというよりは、
横殴りの雨のようです。

高台から膨らんだ胴につながる、一段面取ったきりっとしたお尻部分に、
点々と胡麻の景色が現れています。

形は、本歌の金海のお約束通り歪みや凹みがつけられ、
一部に赤味の現れた釉薬も、本歌を踏襲しています。

「写す」
ことは、制作者に本歌作品の深い理解と確かな力量がないと、
作品として成立しません。

本作品は金海茶碗の素晴らしさを深く理解し、尊敬をもって、
更に陶工としてのオリジナリティを表わした、
二世蔵六の優品と存じます。
三つに割った高台の切れ込みも、
切れ味鋭く力強いです。

高台内に「蔵六」印

三世蔵六極め箱
(蓋裏の桟が一本欠損しています)

¥60000
消費税・送料込

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二世真清水蔵六金海茶碗

二世真清水蔵六金海茶碗 二世真清水蔵六金海茶碗

二世真清水蔵六金海茶碗  

二世真清水蔵六金海茶碗 

二世真清水蔵六金海茶碗
凹ました部分に窯疵が現れています
 

箱に汚れがございます
  

四方桟の上一本は欠損しています

箱に汚れ、日焼けによる劣化がございます